小さな大腸ポリープの発見も可能
大腸カメラ(下部消化管内視鏡)は肛門から内視鏡を挿入し、小さなカメラで直腸から盲腸までの炎症、ポリープやがん、潰瘍などの病変を調べるのに使われる検査です。
他の検査では識別困難だった大腸の色調変化や粘膜面の変化を捉えることができるため、小さなポリープの発見も可能です。
生検のための採取もできる
ポリープや潰瘍など疑わしい病変が見つかった場合は、生検(組織片を摘まみ出し、顕微鏡などで詳しく調べること)のための採取をすることができます。
また、少し大きめ のポリープは採取しただけでは残ってしまうことがありますので、その場でポリープを切除することも可能です(日帰り手術)。
大腸がん患者が増え始める40歳以上の方には、一度は大腸カメラ検査をお受けになるよう、お勧めいたします。
大腸カメラ検査の流れ
予約
大腸カメラ検査の予約を入れていただきます。
検査前
前日は検査食とし、夜に少量の下剤を内服していただきます。
当日の朝は大腸をきれいにするために、下剤2リットルほどを数回に分けて飲んでいただきます。
検査
- 点滴を行い、ご希望の方には鎮静剤を投与(注射)します。
- 左側を下にしてベッドに横になり、検査が始まります。
- 肛門から内視鏡を挿入していきます。
- 医師がモニターに映る大腸の内部を隅々まで観察します。
- 検査は数十分で終了します。
- 眠気を醒ます注射をし、しばらく休んでいただいてから結果を説明します。
☆鎮静剤希望の方は当日車の運転は控えてください。
こんな症状に大腸カメラ検査をお勧めします
- 血便が出た
- 便通が異常(便秘・下痢)
- 腹痛、腹部膨満感がある
- 貧血を指摘されている
- 顔色が悪いと言われる
- 急に体重が減った
- 便潜血反応で「陽性」と出た
- 大腸ポリープや大腸がんを治療した経験がある など
大腸カメラ検査で発見される消化器疾患
- 大腸ポリープ
- 大腸がん
- 潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患
- 大腸憩室症(腸管の内壁の一部が外側に向かって袋状に飛び出した状態)
- 虚血性腸炎(大腸の血流障害によって大腸粘膜に炎症や潰瘍が生じ、突然の腹痛や下痢、下血をきたす疾患) など